仙台ならではのビジュアルコンテンツを提供し続ける、アーク・イメージギャラリー

仙台ならではのビジュアルコンテンツを提供し続ける、アーク・イメージギャラリー

このブログでは、JPAA(日本写真エージェンシー協会)の会員会社を順次、紹介していきます。
まずは、宮城県仙台市に拠点を構える、アーク・イメージギャラリー。1988年に設立以来、オリジナリティあふれるビジュアルを発信し続けています。
今回は、代表取締役の村上ゆかりさんにお話を伺いました。

アーク・イメージギャラリーの主な活動テーマは何でしょうか。

いつも思っているのは「オリジナリティにこだわりたい」ということです。サービスもビジュアルそのものも、アーク・イメージギャラリーならではの個性を持たせたい。
扱う画像の種類や数では、規模の大きい会社にはかなわないところがあります。であれば、特徴のあるものを作っていくことを大切にしよう。そう考えています。

そのオリジナリティを共有するために、カメラマンとのコミュニケーションで気をつけていることなどはありますか。

hi-biコンテンツ
弊社には「hi-bi」というブランドがありますが、これは以前から一緒に仕事をしているカメラマンやデザイナーの方々8名で、コミュニケーションを取りながら制作しています。少人数のほうがトーンをそろえやすいし、気持ちを合わせやすいですね。密にコミュニケーションを取って、一緒にがっちり組んで仕事をする、という感じでコンテンツを作っています。

「hi-bi」の画像はどれもナチュラルな空気感がありますね。和む、穏やか、安らぐ、そんな言葉がぴったり合うような写真ばかりです。トーンが安定しているのも、アーク・イメージギャラリーならでは、という感じがします。

目標としては、できるだけ「ストックフォトらしくない」ところを狙っているつもりです。

hi-biコンテンツ
特に「hi-bi・リアルスマイル」シリーズは、なかなかストックフォトになかった、地方で働く一般の方々の笑顔の肖像写真を、山形県寒河江市の皆さんに協力していただき、2年間かけて撮りためたシリーズです。山、温泉、田んぼ、花など、自然豊かなロケーションを生かして撮ることができたのは、これが仙台ではなくまして東京でもなく、寒河江というローカルな土地だったからこそ。
カッコいいビル群やオシャレなカフェの写真などは難しいですが、そこに生きる人を中心にした暮らしとその本物の笑顔が撮れたのは 東北の強みだと思います。

100スマイルズ写真展

3月には舞台となった寒河江市で「100 SMILES(100人の笑顔写真展)」という写真展を行い、額装した写真はモデルになってくださった皆さんにプレゼントしました。

それは結果的に、地域を元気にするプロジェクトになりましたね。

hi-biコンテンツ

他の画像に登場するモデルは、どのように手配していますか。

自分たちでモデルを探してリスト化し、「ARC MODEL’S」というモデル登録の仕組みを作りました。ファミリーシーンなどであれば十分に対応できるモデルがそろっています。
演出のディレクションについては、スタイリスト兼コーディネーターとして自分が入りますし、そこまでできるのが弊社のオリジナリティなのかなと。

アーク・イメージギャラリーの画像が地元の人たちの笑顔であふれているのは、モデル選びからのポイントがあったんですね。

撮影からモデル手配、スタイリング、コーディネートと、弊社でワンストップで承れる体制にしています。最近では、インバウンド需要のせいか外国人モデルを使う撮影が増えてきているので、外国人モデルのリストも充実させるように動いています。

アーク・イメージギャラリーの今後の展開について、お聞かせください。

常に、次のことにトライしたいと思っています。2015年は仙台市中心部にレンタルハウススタジオ「Aスタジオ」を作り、ストックフォトでは「リアルスマイル」をまとめました。2016年も何か新しいことをと企画・準備中です。
アイデアが浮かんだらすぐに実行したくなるので、スタッフは大変。行動力とスピードしかない私ですが、社員は必死についてきてくれています。

レンタルハウススタジオ「A-studio」
レンタルハウススタジオ「A-studio」

村上さんは長い間、この業界で写真の仕事に携わってこられましたが、写真が社会に与える影響についてどのようにお考えですか。

社会に対して、などと大それたことではないですが、写真はとても大事なものだと感じている方が多いと思います。東日本大震災の際に、被災した皆さんが取り戻したかったものの1つに写真・アルバムがありました。撮影したときの時間、そこに込められた想いが形になっているのが写真なんでしょうね。
寒河江市での写真展のときにも、来場された方の写真を無料で撮影してお送りしたら、とても丁寧なお礼状をいただきました。写真は社会というより、個人にとってものすごく大切なもの。人の心に残る写真、人に喜んでいただける写真をこれからも作成していきたいですし、それが仕事として生かすことができたらなおうれしいと思います。


■株式会社アーク・イメージギャラリー
1988年1月
株式会社ユニグラフィックのストックフォト部門としてアーク・イメージギャラリー設立
2006年8月
同ユニグラフィックより分社、株式会社アーク・イメージギャラリー設立
2015年6月
レンタルハウススタジオ A-studio 開設

<所在地>
〒980-0804
宮城県仙台市青葉区大町2-11-10 ロイヤルパーク大町202号
TEL:022-797-5066 FAX:022-265-5377
http://arcimage.jp

■ 村上ゆかり
1964年3月仙台市生まれ。1988年にアーク・イメージギャラリー入社、2006年に代表取締役に就任、現在にいたる。